トリコモナスとは
トリコモナスとは、トリコモナス原虫という肉眼では見ることのできない原虫が性器内に入り込み炎症を起こす性病の一種です。
男女で寄生部分が違います。
男性の場合は前立腺や精のう、尿道に、女性の場合は膣内や子宮頸管、膀胱や尿道に寄生します。
男女共に尿道に感染した場合は尿によって流される可能性もあります。
また感染経路が多く、主な感染は性行為ですが下着やタオル、便器や浴槽といった場所から感染することもあります。
つまり、性行為の経験のない方(特に女性)や幼児も感染する恐れがある疾患です。
症状
男性の場合、主に尿道から膿が出る、軽い排尿痛があるなどで、悪化すると尿道炎の他、前立腺炎を発症します。
女性の場合、異臭の強いおりものの増加、膣やその周辺のかゆみや痛みを感じるなどといった症状が出て、悪化すると炎症が卵管まで進み、不妊症や早産、流産をまねくこともあります。
トリコモナスは感染していても症状が出ないという感染者も約20〜50%存在し、気づかずに放置するといったケースが多いです。放置してしまうと、病気は悪化し、自然治癒することはありません。
少しでも可能性があるのであれば、男性の場合は検査の性質上、パートナーの感染が認められた時は治療を優先して行います。
感染経路と感染部位
性的接触のほか、下着やタオル、便器や浴槽といった場所からも感染します。
男性:前立腺、精巣、尿道、女性:膣内、子宮頚管、膀胱、尿道。
潜伏期間
男性:10日前後、女性:5日~14日前後。
検査方法と検査ができる時期
尿検査
感染機会から24時間以上経過で検査可能です。
治療
抗原虫剤の内服、膣錠 (女性の場合)。